個性的な作家の絵本
童話『ベロ出しチョンマ』で有名な斎藤隆介さんの作品です。絵は滝平二郎です。
幼い豆太とやさしいじさまの心温まる物語。臆病豆太が勇気を奮い立たせるできごとがあり、本当のやさしさ・思いやりの意味が伝えられます。霜月二十日の晩、モチモチの木に灯がともるという言い伝えは、夢のような美しいイメージを加え、豆太の勇気をたたえます。
山菜をとりにいって,山ンばに出会ったあや。やさしいことをすると美しい花がひとつ咲くという花さき山の感動のものがたり。心にのこる名作絵本です。
作者の岸田衿子さんの妹は女優の岸田今日子さんです。知ってました?
ジオジオはライオンの王様です。でも、ひとりぼっちでした。そこへ……。年老いたライオンと小鳥との心の交流を、やさしく語りかける文章と、明るい色彩の絵で描いた絵本です。
石井桃子さんは、『ノンちゃん雲に乗る』などで知られる児童文学者です。
アリのありこはおつかいの途中、道草をくったばっかりにカマキリにのみこまれ、そのカマキリはムクドリに、ムクドリはヤマネコに……。楽しいぐるぐる話が絵本になりました。
佐々木マキは「ナンセンス絵本」の分野を開拓したといわれています。
ひとりぼっちのおおかみは、仲間を求めて、ぶたの町、うさぎの町、とさまよいますが、どこへ行っても仲間はいません……。今までの絵本にはない、斬新なテーマに取りくんだ意欲作です。
作者の磯みゆきさんはどうして男の子の気持ちがこんなに分かるのだろう。
ぼくはおっぱいなんてきらいだ。お兄ちゃんになった男の子のやるせない思いがぐっと胸にせまってきます。
ぼくはパンツがきらいだ。お母さんもお父さんもきまりだからというけれど、ゴムはきついしかゆくなるし、ぼくはパンツがきらいだ。
公園であうあのこ。ぼくはあのこがきらいなんだ。おにごっこしてもすぐつかまっちゃうし、かみのけはくるくるしてるし、わらうとまえばが1ぽんない。だけど…。少し大きくなった主人公の男の子の初恋...
作者の藤富保男さんは、ユーモラスな作風を得意とする詩人です
たまねぎ、にんじん、れんこん、とまと、かぼちゃ、なす、きゅうり……。子どもたちに身近な野菜たちを、リズミカルで楽しい詩で表現していきます。ユーモアあふれる絵もすてきです。
作者の山本直英さんは、人権としての性の自己決定を中心とした性教育の推進者です。
体があるからできる、感じることを詩的な文と輝くような絵で描く、体賛歌の絵本です。